宝塚歌劇のスペイン語 #3 ―エルクンバンチェロ歌詞解説 Part3・完

- エル・クンバンチェロの歌詞全文
- 歌詞の和訳
- 単語・文法の解説

タカラヅカ外国語シリーズ・スペイン語、第3弾です。
「El Cumbanchero(エル・クンバンチェロ)」という有名なラテン音楽の歌詞についてPart1・2と解説してきましたが、今回の記事ですべての歌詞解説が完了します。
今回は残りのAメロの歌詞のスペイン語を取り上げていきます。
外国語を解説する記事のリンクまとめ
エル・クンバンチェロ 歌詞解説
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太字部分が今回の解説ポイント
A cumba cumba cumba cumbanchero
クンバ、クンバ、クンバ──陽気なクンバンチェロ
A bongo bongo bongo bongocero
ボンゴ、ボンゴ、ボンゴ──ボンゴ奏者
Riquiti que va sonando el cumbanchero, bongocero que se va
リキティ、リキティと音を響かせ、陽気なクンバンチェロが行く
ボンゴを叩きながら行く
Bongocero que se va
ボンゴ奏者が行く
A cumba cumba cumba cumbanchero
クンバ、クンバ、クンバ──陽気なクンバンチェロ
A bongo bongo bongo bongocero
ボンゴ、ボンゴ、ボンゴ──ボンゴ奏者
Riquiti que va sonando el cumbanchero, bongocero que se va
リキティ、リキティと音を響かせ、陽気なクンバンチェロが行く
ボンゴを叩きながら行く
Bongocero que se va
ボンゴ奏者が行く
Y suena así el tambor ríquititi
太鼓はこんなふうに鳴る──リキティティ
bom bom bá
ボン、ボン、バ
y vuelve a repicar ríquititi
そして繰り返し打ち鳴らす──リキティティ
bom bom bá
ボン、ボン、バ
A cumba cumba cumba cumbanchero
クンバ、クンバ、クンバ──陽気なクンバンチェロ
A bongo bongo bongo bongocero
ボンゴ、ボンゴ、ボンゴ──ボンゴ奏者
Riquiti que va sonando el cumbanchero, bongocero que se va
リキティ、リキティと音を響かせ、陽気なクンバンチェロが行く
ボンゴを叩きながら行く
Bongocero que se va
ボンゴ奏者が行く
Y suena así el tambor ríquititi
イ・スエナ・アシ・エル・タンボル・リキティティ
太鼓はこんなふうに鳴る──リキティティ
[i ˈswena aˈsi el tamˈboɾ ˈrikititi]
《Y suena así el tambor ríquititi》(イ・スエナ・アシ・エル・タンボル・リキティティ)は、
「(そして)太鼓がこんなふうに鳴る─リキティティ」という意味です。
- 《y》(イ)は「そして」という意味。(英語でいう and です)
- 《suena》(スエナ)は、
「(音が)鳴る」「(音が)聞こえる」という動詞の《sonar》(ソナール)が主語に合わせて変化した形。
台詞(せりふ)ユウスペイン語では主語に合わせて動詞の形が変化します。
また、この《sonar》(ソナール)(音が)鳴る」「(音が)聞こえる」という動詞は、実は前回も出てきましたね。
《Riquiti que va sonando》(リキティ・ケ・バ・ソナンド)「鳴りゆくリキティ(という音)」の部分です。
- 《así》(アシ)は副詞で、様々な意味を持つ単語ですが、
この場合は太鼓が鳴る様子を指して「そのように」という訳が自然です。
- 《el》(エル)は定冠詞(英語でいう the )。
- 《tambor》(タンボル)は「太鼓」「ドラム」のこと。
※この曲では歌詞に出てくる太鼓の一種《bongo》(ボンゴ)を意味します。
- 最後の《ríquititi》(リキティティ)は、前回の記事で出てきた《riquiti》(リキティ)によく似ていますね。
こちらもスペイン語話者によると「マラカスを振った時に出る速くて陽気なリズムを連想させる擬音語」のようです(この場合はマラカスでなく太鼓ですが)。
上記をまとめると《Y suena así el tambor ríquititi》(イ・スエナ・アシ・エル・タンボル・リキティティ)は、「(そして)太鼓がこんなふうに鳴る─リキティティ」という意味になります。
先頭の《Y》(イ)「そして」はリズムや語感を良くするためのものと思われ、さほど意味はなさそうなので和訳の際には省略してもよい気がしますね。
―《ríquititi》(リキティティ)のバリエーション―
口語表現(俗語)の一種なので辞書には載っていないのですが、
《ríquititi》(リキティティ)も《riquiti》(リキティ)も、X(旧Twitter)などのSNSで検索するといろいろな使われ方をしているのを見ることができて面白いです。
全体的に気分が高まってリズムに乗りたくなったときに使うような印象を受けます。
さらに、この《ríquititi》(リキティティ)の部分は歌い手によって歌詞が異なったりもします。
例えば《veriquití》(ベリキティ)とか《riquitiquiti》(リキティキティ)と歌われたり。
いずれにせよ擬音語なので、意味を深く考えずノリで歌うのがよさそうです。
bom bom bá ボン・ボン・バ
[bom bom ba]
こちらは「ボン・ボン・バ」とリズムを取る歌詞です。
「チャチャチャ~」「ラララ~」「ダバダバダバ~」みたいな感じです。
《bum bum bá》(ブン・ブン・バ)と歌われるパターンもありますね。
音とリズムを楽しめたらよいので割と自由です。
y vuelve a repicar ríquititi
イ・ブエルベ・ア・レピカール・リキティティ
そして繰り返し太鼓を叩く──リキティティ
[i ˈβwelβe a repiˈkaɾ ˈrikititi]
《y vuelve a repicar ríquititi》(イ・ブエルベ・ア・レピカール・リキティティ)は
「(そして)繰り返し太鼓を叩く」「(そして)再び太鼓を叩く」という意味です。
- 《y》(イ)は「そして」という意味。(英語でいう and です)
- 《vuelve a》(ブエルベ・ア)は
「再び~する」という意味の《volver a》(ボルベル・ア)が主語に合わせて変化した形です。



ちなみに《volver》(ボルベル)が動詞で《a》(ア)が前置詞です。
前置詞《a》(ア)の後ろにくる動詞は原型になります。
- 《repicar》(レピカール)は
「(祝祭や歓びの印として楽器を)繰り返し鳴らす」ことを表す動詞です。
- 《ríquititi》(リキティティ)は既出の擬音語ですね。
これらをまとめると
《y vuelve a repicar ríquititi》(イ・ブエルベ・ア・レピカール・リキティティ)は、
「(そして)繰り返し太鼓を叩く─リキティティ」という意味になります。
先頭の《y》(イ)「そして」はリズムや語感を良くするためのものと思われ、さほど意味はなさそうなので和訳の際には省略してもよい(自然)な気がしますね。
あとがき
以上、Part1・2・3にわたり「El Cumbanchero(エル・クンバンチェロ)」の歌詞を解説しました。
有名なラテン音楽ですが、その割には歌詞の意味を知る機会もなかなかないですよね。
この機会に知ることで楽しみ方もまた変わってくるのではないかと思います。
とは言え、そもそもが歌詞の意味よりも音の響きやリズムの流れを楽しむような曲なので最終的に大事なのはノリかも知れません。
外国語を解説する記事のリンクまとめ
参考文献:
- “Diccionario de la lengua española.” Real Academia Española, n.d., https://dle.rae.es/. Accessed 15 Sept. 2025.
- “Diccionario de americanismos.” Asociación de Academias de la Lengua Española, n.d., https://www.asale.org/damer/. Accessed 15 Sept. 2025.
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