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台詞(せりふ)ユウ
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個人的な自由研究の場として、宝塚歌劇への愛とリスペクトを込めてサイトを運営します。

宝塚歌劇に出てくるフランス語⑤ 舞台用語・音楽編(レビュー、エトワール、シャンテ他)

「タカラヅカ外国語シリーズ」フランス語、第5弾の舞台用語・音楽編です。

今回は、舞台観劇になじみのある方ならきっと聞いたことがあるフランス語を取り上げていきます。

レビューエトワールなどのフランス語もこちらの記事で解説しています!

目次

舞台用語のフランス語

revue レビュー(レヴュー)

[ʁəvy]

「ショー」と似た意味で使われる「レビュー」。

宝塚では1927年に日本初のレビュー作品である『モン・パリ(吾が巴里よ)』が上演されて以来、

「レビュー」は宝塚歌劇を象徴する芸術として定着し、これまでに数多くの作品が上演されてきました。

本場フランスにおいて元々レビューとは、一年間の社会的出来事を風刺するような、寸劇で構成されるショーを指していたようです。(ふ、フランスっぽい…!)

それが現代に近づくにつれて、単に音楽・ダンス・寸劇を組み合わせたものを指すようになりました。

ということは、今ではレビューとショーの区別は曖昧だということですね。

しかしながら現在の宝塚では、
ざっくり古典的な演出のものを「レビュー」現代的な演出のものを「ショー」と呼ぶことが多いかと思います。

2025年 花組『愛,Love Revue!』より

(繰り返し再生する場合は 3:00~)

ちなみに:《revue》の一般的な意味は「批評」「検討」「評価」など

前述した風刺する寸劇うんぬんの由来はこの「批評」という意味からきており、まさしく社会を批評するという意味合いがありました。

※混同されがちですが「批判」とは意味が異なります

étoile エトワール

[etwal]

通常の意味は空に輝く「」。

転じて、パリ・オペラ座では最高位の花形スターを指し、

宝塚ではパレードの最初に大階段から降りてきてフィナーレを彩る歌姫を指します。

宝塚歌劇公式の動画でエトワールの場面があれば載せたかったのですが……ありませんでした…………!意図的にエトワールの場面はupしないようにされているんですかね?ここぞとばかりに素晴らしいエトワールの数々を紹介したかった…。

matinée マチネ 昼公演

[matine]

おなじみ「マチネ」です!

通常の意味は「朝」とか「午前中」ですが、舞台用語としては「昼公演」を指すことばとして使われています。

この後の「ソワレ」とセットで使われることが多いですね。

soirée ソワレ 夜公演

[swaʁe]

おなじみ「ソワレ」です!

通常の意味は「夕方」とか「夜」で、舞台用語としては「夜公演」を指すことばとして使われています。

マチネとソワレを組み合わせた造語の「マチソワ」は「1日の間に昼公演と夜公演を観劇すること」を指します。

音楽に関するフランス語

chanter シャンテ 歌う

[ʃɑ̃te]

歌う」という意味の動詞です。

東京宝塚劇場のそばにある日比谷シャンテはこちらの「シャンテ」からきていますね。

chanson シャンソン 歌

[ʃɑ̃sɔ̃]

こちらの《chanson》(シャンソン)は名詞としての「」です。

前述の《chanter》(シャンテ)とよく似ていますが、動詞か名詞かの違いがありますね。

octave オクターヴ(オクターブ)

[ɔktav]

こちらも実はフランス語ですね。

1オクターブ、2オクターブ、のオクターブです!

8度音程!つまりそういうこと?

(2025/8/26追記)
先ほどまでスカイステージで2022年 花組『冬霞(ふゆがすみ)の巴里』の録画を見ており、主人公の名前が「オクターヴ」なので「わーいフランス語だ~」とのんきに楽しんでいるところで気付いたのですが、

オクターヴってよくよく考えたら「8度音程」を指すんですよね…(低いドと高いドの間にピアノの白鍵が8個ある)

主人公のオクターヴを演じられているひとこちゃん(永久輝さん)のお誕生日が8月8日(すごく覚えやすい)なので、「先生…もしかして狙いましたか…?」と一人でニヤニヤしておりました。

おそらくファンの方の間ではすでに言われていることだろうなと思いつつ、個人的にタイムリーなフランス語だったので書きたくなってしまいました!

あとがき

今回は舞台用語や音楽関係のフランス語を取り上げてみました。

個人的には、この記事を書くまでは「レビュー」と「ショー」の違いについて、「古典っぽいのと現代っぽいの」ぐらいのふわっとした感覚しかなかったのでこの機会に元々の意味を知ることができてよかったなと思いました。

それにしても、クラシカルなレビューも現代的なショーもどっちもいいですよね~!

レビューはレビューで様式美といいますか、百年近くも洗練され続けた「型」ってこんなにも面白くてはまるものなんだ!と感動しますし、

ショーもショーで様々な趣向が凝らされて次はどんな演出がくるんだろうとワクワクする楽しさがありますし…

レビューやショーを見ると、「やっぱり宝塚っていいな~!」と思います!


参考文献:
Larousse. Larousse.fr. Accessed August 18, 2025. https://www.larousse.fr/dictionnaires/francais/.

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